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銀行の融資判断の基準とされている「格付」とは?

銀行の融資判断の基準とされている「格付」とは?



格付とは銀行が取引先に融資する際の基準です。この格付を参考に融資可否・上限額・金利などを定めています。
銀行員は決算書等の情報を入手したあと、個別企業ごとに評価をしていきます。その評価を誰でも分かるように客観的にしたのがこの格付制度です。

一般的には、AA、A、B、C・・Zなどアルファベット表記で、評価します。
実績も今後の見通しも良好な大企業はS、などのように決算書や業界の現況、経営者の人格などから判断します。

【格付の付与】
銀行の格付は、大きなくくりで、まず債務者区分をいうものを取引先に当てはめたうえで付されます。
債務者区分は、①正常先、②要注意先、③破綻懸念先、④実質破綻先、⑤破綻先に分類されます。
例えば、正常先とは、「業況が良好で財務内容に問題がない企業」を指します。破綻先とは「法的に経営破綻している企業等」を指します。
そして、正常先の中でも最優良の企業をAA、優良の企業をAなどのように格付が付されていきます。

【格付の決定要素】
格付を決める要素として、「決算書をもとにした定量的な評価」と「人間性やオリジナリティなどの定性的な評価」があります。

前者は、客観的な数値による評価で、企業の利益率を示す売上高経常利益率や安全性を示す自己資本比率など、指標を見て判断します。
後者は、社長の性格や交友関係、商品の独自性、などをベースに判断します。

一般的には、前者の定量的な評価で大まかな格付は決定します。特に、事実上債務超過(借入金が自己資本を上回っている)の状態となっている場合は、低格付になることが多いです。
このため、格付を上げる手段として、自己資本比率の改善に努めることは有効です。

定性的な評価はどちらかといえばサブの位置づけですが、他社がまねできない独自の商品(特許など)を有していれば、将来性を有望視され格付けは上がる可能性もあります。

また、その会社の格付けが低くても、優良な企業が親会社にいる場合は、親会社の高い格付が考慮されて融資を受けやすい等があります。

【格付の有効期間】
原則、年度の決算書をベースに格付けは更新されます。ただし、収益状況が急激に悪化したなど突発的な事象が発生した場合も格付けは更新されます。