創業融資の審査を通過するためのチェックポイント

起業をする人の大半が初めて創業融資を受けることでしょう。創業融資には審査があり、初めて受けるとなると何をどう注意して審査を受ければ良いか悩みますよね？

今回はそんな創業融資で抑えておきたい4つのポイントについてまとめました。審査基準の説明も交えながら、抑えておきたい4つのポイントについて説明していきます。


創業融資の審査基準とは

創業融資の審査基準となっているものは、主に

・自己資金割合

・資金の使い道

・返済の見込み

・事業の経験

・面談

の５つです。

自己資金に関して、「新創業融資制度」では新たに事業を始める場合、創業資金総額の10分の1以上は自己資金でなくてはならないと決まっています。「新創業融資制度」でなくとも、創業融資の審査に通っている人は平均して3割が自己資金なので、用意しておくに越したことはないでしょう。

資金の使い道は前向きな内容かどうかを見られます。前向きな内容でない場合は融資を受けられません。前向きな内容とは、事業に必要な設備の購入資金、法人税や地方税の支払いなどの必要資金や運転資金のことです。ここの内容が不明瞭だと、黒字の会社だとしてもお金を貸してもらえません。

返済の見込みは、これから行おうとしている事業がしっかりと返済のできるだけの利益を生み出せるものかをしっかりと厳しく見られます。どれだけ事業の内容が素晴らしくても、どんなに起業する人にやる気があっても、返済の見込みがなければお金を貸すことはできません。

事業の経験は、起業して運営していく事業に関する経験を会社員時代に何年間経験してきたかを見られます。また、個人の信用情報などもチェックされます。 しっかりとこれからやる予定のビジネスに関する知識や経験を付けてきたか、個人の水道代や携帯の通信費などは滞納せず支払っているかなど、信頼性についてを重点的にチェックされます。

面談はしっかりと細かい部分の質問にまで漏れなく対応できるかを見られます。これから起業して新しく事業を始めるのだから、商品/サービスの説明はもちろん、施設の説明などまで細かくできなくてはなりません。


審査を通過するために抑えておきたいポイント

審査を通過するために抑えておきたいのは

・自己資金割合を満たしているか

・経験はしっかりとあるか

・返済できる可能性は高いか

・資金の使い道は明確か

この4点になります。

まず自己資金割合についてですが、これは上述したように3割用意しておけば基本的には問題ありません。この自己資金の条件をクリアできるかどうかで融資担当者の評価が大きく変わってきます。

また、ここで注意して欲しいのが預金通帳を見られることです。自己資金として用意したお金が、正しいルートで蓄積されたものかどうかを確認されます。つまり、その場しのぎで借りてきたお金などがドンっと通帳に入っていた場合、自己資金として認められないということになります。自己資金はしっかりと自分の手で集めましょう。

2つ目に経験についてですが、創業融資は他の融資と違って過去の実績などがないため、創業者の経験で判断するしかありません。そのため、会社員時代に行っていたビジネスと違うジャンルのもので起業しようとするとかなり不利になります。

また、信用に関しても判断されるので、水道代の支払いなど、日頃からしっかり支払いをするようにしましょう。

3つ目に返済できる可能性ですが、税金を引いた後の利益が月の返済額よりも高いかどうか、説得力があるかどうかで判断されます。赤字が続いている事業計画書を作ってしまわないよう、しっかりと事業計画を練り、余裕を持って返済できるだけの利益を生み出せるように設計していきましょう。

最後に資金の使い道の明確性ですが、この部分はしっかりと根拠を残すように注意しましょう。創業融資を受ける場合、資金の使い道をしっかりと証明する必要があります。設備の必要資金や従業員への給与の支払いなど、必要な経費の見積書を必ず用意し、資金の使い道を証明できるようにしましょう。
また、融資がおりた後でも申請内容と用途が合っているかの確認がされるため、今後も融資を受けられるように用途は申請通りにするよう注意しましょう。


創業融資は「判断基準について事前に知っておくこと」が、審査を通過する大きなポイントになります。全体を通して事前の準備をしっかりしておかないと対策できないものが多くあります。面談の時に細かい部分についても聞かれることがあるので、審査には万全の準備をした状態で臨みましょう。

事前の準備は審査のためだけでなく、審査を通過した後の事業計画にも非常に役立ちますので、細かく具体的に決めることを心がけて、しっかりと準備していきましょう。