日本政策金融公庫で他金融機関の融資を借り換えできますか？

【借り換えとは？】
融資の「借り換え」とは、現在の金融機関の融資を返済することを目的に、他の金融機関で新しく融資を行うというものです。新しく行った融資金額は、既存の融資の返済に充てられます。
結果的には、金融機関が変わるだけで、融資金額の残高は変わりません。ただし、借り換え後の金利を現行の金利より低く設定することで、借り換えのメリットを出すことが一般的です。

【日本政策金融公庫で他金融機関の借り換えは不可】

Ａ銀行の数本の融資を、Ｂ行で借り換えすることで金利を低く抑えるなど、民間の金融機関同士では、融資の借り換えは良くあります。
しかし、日本政策金融公庫において、他金融機関の借り換えを行うことは不可となっています。
日本政策金融公庫は、民間の業務を補完することを主な目的としています。借り換えして敵対することは主旨にそぐわないからです。

ただし、以下の要件を満たす「つなぎ融資」に対応する場合のみ、民間金融機関からの借り換えが可能となります。
①借入人、民間金融機関のいずれからも、「日本公庫の新型コロナ感染症対策関連の融資を受ける予定でいたが、その間のつなぎ融資と認識して民間金融機関から融資を受けた（民間金融機関は融資を行った）」ことが確認できること。
②前①で受けた融資の実行日が、新型コロナウイルスに関する経営相談窓口の設置日（令和２年１月２９日）以降であること。

【日本公庫の既存融資の借換えは？】

借換日までの利息等は必要ですが、基本的には可能です（注）。
（注）なお、借換は、新たな融資により既存融資を完済させることであり、既存融資残高の一部のみの借換はお取扱いできません。