経営者保証の外し方のポイントとは？

【経営者保証とは？】
経営者保証とは、金融機関の融資において、経営者やその家族が保証人になることです。
しかし、これにより、経営者による思い切った事業展開や、早期事業再生等が阻害されている一面が問題視されていました。
 このため、中小企業庁は、ある基準を満たせば経営者保証を求めないようよう促すためのガイドラインである「経営者保証に関するガイドライン」を策定しました。
 金融庁においても、金融機関等に積極的に行うよう促していますので、以下のポイントを押さえて金融機関への交渉を検討しましょう。

【経営者保証の外し方のポイント】

①　法人と経営者の関係の明確な区分・分離
企業とその代表者・役員間における資金のやりとりを、明瞭明確にし、適切な範囲で行うことが求められます。例えば以下の点などです。

・本社、工場等の事業用資産は法人所有とすることそれができない場合は、適切な賃料を支払う
・個人として消費した費用（飲食代等）について法人の経費処理としない

②　財政基盤の強化
借入の返済について安定するように様々な試みを行い、信用力強化に努めることが求められます。例えば以下の点などです。

・今後も借入を順調に返済し得るだけの利益（キャッシュフロー）の確保
・業況の下振れリスクを勘案しても、借入金全額の返済が可能な内部留保の蓄積


③　財政状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保
資産負債の状況（経営者のものを含む。）、事業計画や業績見通し、また、その進捗状況等について、信頼性の高い情報開示を丁寧に行うことで、経営の透明性を確保することが求められます。例えば以下の点などです。

・決算書上の各勘定明細（資産・負債明細、売上原価・販管費明細等）の提出
・年1回の本決算の報告のみでなく、試算表・資金繰り表等の定期的な報告